だんだん寒くなってきましたね。

町に出てみると、だんだんクリスマスの雰囲気が出てきました。

私はクリスマスが大好きです。

皆さんもクリスマスが好きな方が多いと思います。

1年の中でも独特な雰囲気を味わえる特別な期間ですよね。

これからクリスマスの季節がやってきますので、せっかくなので何回かに分けてクリスマス豆知識をお届けしようと思います。

初回の今回は、意外なクリスマスの期間の長さについてです。

1.クリスマスとアドベント

日本においてクリスマスは本来外来の行事でしたが、今やお正月に次いで国民的な行事となっていると言えるほど一般化してきました。

これから町はクリスマス商戦に向けて益々過熱していき、お店や街頭の装飾がよりクリスマスらしくなっていきます。

クリスマスは12月25日です。

日本人はクリスマスの準備をするのが少し気が早いんじゃないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実はキリスト教の暦、教会暦的にはあながち間違っているとは言えません。

なぜなら、教会暦的にはクリスマスが12月25日に突如現れるというものではないからです。

教会暦においてはクリスマスの前にまずアドベントという期間があります。

むしろ、アドベントがあってのクリスマスなのであり、この2つは一体であると言えます。

アドベントは、日本にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。

アドベントはラテン語で「来る」という意味の動詞 “advenire” から派生した言葉です。

では何が来るのでしょうか?

それは、イエス・キリストが来るという意味です。

言い換えるならば、降誕ということですね。

ですから、アドベントはイエス・キリストが降誕するクリスマス(12月25日)を待ち望む期間ということになります。

では、どれぐらいの期間がアドベントかというとクリスマス前の4週間がアドベントです。

今年で言うと11月29日(日)の週からから12月20日(日)の週までです。

ちなみにキリスト教では一週間は日曜日から始まるので、12月23日までアドベントで、24日がクリスマス・イブ、25日がクリスマスになります。

そして、一般的にはクリスマスは年末の行事であると考える人が多いと思いますが、教会暦的にはアドベントも含め新年最初の行事という位置づけになっています。

そう言われると不思議に思う方もいらっしゃると思うかもしれませんが、教会暦にとっての大晦日、年末はアドベントの一週間前の聖霊降臨後最終主日と呼ばれる日です。今年で言うと11月22日(日)です。

日本人からするとちょっと中途半端な感じですよね。でも教会暦的にはそれが年末と考えられています。

クリスマスまでのアドベントの期間、教会は何をするのかというと、ただクリスマスが来るのを待っているだけではありません。

アドベントの期間は、礼拝をする時、教会ではモミの木の小枝や赤い実のついたヒイラギの葉などの常緑樹でクランツ(丸い形をした輪)を作り、4本のロウソクを飾ります。これをアドベントクランツといいます。

アドベントクランツ

こういうものですね。

そして、アドベントの期間(日本語で訳すと待降節)中は、日曜日に礼拝する度にアドベントクランツに灯すロウソクの数を1本ずつ増やしていきます。

こうすることで、また一週間が過ぎて、だんだんクリスマスが近づいていることをロウソクに灯る火の数で知り、クリスマスのことを意識していきます。

このようなアドベントクランツの習慣は、元々はドイツや北欧諸国が始めたものであるらしいです。

今日では、アドベントクランツの習慣も世界的に一般的になり、日本でも教会において行われています。

アドベントの一番の意味は、クリスマスを迎えるための心の準備の期間ということです。この一年を思い起こし、心を整えるのです。

ヨーロッパでは、心の整理だけではなく、友人たちのためのクリスマスカードを書いたり、家の大掃除や、道路や広場の掃除もするそうです。

2.クリスマスの期間

さて、日本においては12月25日が終わるとクリスマス商戦も終結し、クリスマスムードは一掃されます。

そして、一気にお正月商戦に入り、お正月に向かっていきます。

しかし、実は、クリスマスは25日に終わりなのではありません。むしろ、クリスマスの期間の本番のスタートなのです。

クリスマスの期間の本番とは12月25日から1月6日までです。

教会暦的に言うとクリスマスの期間降誕祭(12月25日)から始まって、顕現日(1月6日)までがクリスマスの期間です。

日本の暦ではクリスマスの期間中に元旦を挟むわけですから、ちょっと異様な感じがしますよね(笑)。

この様な暦の事情があるので、日本においては、一般的にクリスマス当日の12月25日が過ぎれはお正月に向かっていくのが至極当然と言えるでしょう。

さて、今までのクリスマス豆知識をまとめてみます。

日本においてはクリスマスはイブと当日の12月24・25日だけと捉えられていますが、実際はアドベントの期間から(クリスマス前の4週間)と1月6日までという、一つの大きな期間と捉えることができます。

今年から来年で言うと11月29日(日)から1月6日(水)までです。

かなり長いですね(笑)

今回はここまでです。

次回もクリスマス関連のことをお話します。