一般的に言って、物事を先送りにすることは褒められたことではありません。今日できることを、明日もできるからといってしないということは、その分明日の苦労が増えるだけです。物事を先送りにすればするほど、色々なものが溜まっていきます。ですから、一般的には今日できることは今日消化する方が良いのです。

しかし、例外もあります。それは、明日のことの心配です。言い換えるならば、未来についての心配です。

私たちには未来を予知することは出来ません。だから、未来は常に不透明です。しかし、私たちにとって先が見通せないという状況は不安や心配を生み出す種になります。つまり、私たちにとって未来とは常に不安な要素に満ちているものになります。何故なら、そこに完全に確定的なものがないからです。自分にとって思いもよらないものが、思いもよらないところから降りかかってくることがあります。

だからこそ、私たちは明日のこと、未来のことについて常に思いを巡らします。自分がどうにかできるもの、自分の力で影響が及ぼせるものについてはそれでいいと思います。

しかし、残念ながら私たちは自分の手の届かないものについても心配してしまいます。むしろ、自分の手の届かないところだからこそ不安で余計に心配してしまうのでしょう。

しかし、結論から言えば、それは無用な心配です。何故なら、自分でどうしようもないことならば、心配しようとしまいと明日は何も変わらないからです。心配することで何かが変わるのなら意味がありますが、何も変化がないのなら心配は精神的なエネルギーを消費させるだけの無意味なものです。

明日・未来の心配ばかりしていれば、その分今日・今という時間ですら心配で支配されてしまいます。今日・今が明日・未来の心配に喰らいつくされてしまいます。それは時間的にも、エネルギー的にもとてももったいないことです。明日の心配に今日が支配されないようにしましょう。今日は今日を生きるのです。今日の苦労は今日味わえば良いのです。明日の苦労を今日背負い込む必要はありません。明日のことは明日苦労すればよいのです。

今を生きる。それがキーポイントです。未来の心配事の為に今を無駄にしてはいけません。