明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

笑う門には福来るということわざがありますが、これは本当のことだと思います。

辞書的な意味だと「いつもにこやかに笑っている人の家には、自然に幸福がやって来るということ」ということですが、原因と結果の関係から考えると答えになります。

笑っている家庭こそが幸福だということです。つまり、笑っているから幸福がやって来るのではなく、そもそも笑っていられるような家庭、笑いが絶えない家庭、笑いが生まれる家庭こそが幸福なのだと思います。

そもそも、笑うことができるということは、そこに幸せがあるということです。鬱々たる雰囲気の家庭には、そもそも笑いが生まれないでしょう。幸せな雰囲気が家庭に満ちているからこそ、笑いが生まれるのです。

それでは、幸せな家庭には更に幸せが訪れて、陰鬱な家庭には更に暗さが訪れるままなのでしょうか。そうではありません。その流れを止める方法があります。

自分の議論を覆すようですが、幸せだから笑うのだけではなく、笑っているから幸せがやって来るということもあります。笑いが幸せを生み出すのです。鶏が先か、卵が先かという議論になりますが、笑いが幸せを生み出すということは行動心理学から証明されている現象です。

人間の脳と行動は、必ずしも原因→結果という完全な一方通行で決まっているのではなく、結果が原因を呼び寄せるということもありうるのです。つまり、ここでの議論で言うと、幸せだから笑うのだ(原因→結果)という流れが一般的ですが、笑うから幸せな気分になる(結果→原因)という逆説的な事態も起きると行動心理学は説明しています。

幸せな感情を脳が感じることで、笑うという行動が引き起こされますが、その逆に笑うという行動によって、脳が「笑っているということは幸せなんだ」と勘違いして、幸せな感情を生み出すということです。

笑う門には福来るということわざは、行動心理学的現象を見事に言い当てています。昔の人はこのような現象を経験的に知っていたのでしょう。

たとえ私たちの脳の勘違いであったとしても、笑うという行動によって幸せな気分になれるということは素晴らしいことです。何故なら、勘違いで引き起こされた幸せであっても、それが繰り返されればいつしかその幸せは本物になるからです。幸せな気分になることが多ければ、それは本当に幸せなことなのです。それが家庭全体に満ちれば、幸せな家庭になります。

皆さん、新年から笑って過ごしましょう。笑う門には福来るです。笑いで始めた一年は幸せな一年になるでしょう。