新約聖書の正典化の歴史を田川健三『書物としての新約聖書』を基本にして紹介したいと思います。
特別な断りがない限り内容は『書物としての新約聖書』に準拠したものとなっています。
まず、『書物としての新約聖書』というタイトルがとても面白いです。
何故なら、聖書というものを神が書いた絶対不可侵なものとして捉えるのではなく、歴史の中で人間が書き、編纂した一つの書物として位置付けているからです。
新約聖書とは、後に新約聖書として組み込まれる個々の書物が書かれてから300年以上かかって、西暦2世紀後半から5世紀までの間に一つに纏められ、正統派のキリスト教会の正典とされたものです。
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